iUDAOのパーパス

真のイノベーターを生み出す組織

オープンで民主的な大学組織を実現することにより、iUが持続的に真のイノベーターを生み出すための基盤を提供します。iUが目指すべきものは、どれだけ加速的な世界、変化が激しすぎる世界であっても、自らの変化を恐れず、革新を創造し続ける人材を生み出すことです。

学生の自治活動や学内プロジェクトで見えてきた課題

学生による自治活動や学内の有志プロジェクトにおいていくつかの組織的な課題に直面しました。大学内のプロジェクトの多くは責任感が強いプレイヤーが最後まで巻き取り、マネジメントから詳細の実行までやり切るコミットメントを必要とするものなど、組織設計として不健全な状態に陥ってしまうプロジェクトが多く存在しました。人によってプロジェクトに対する原動力は異なりますが、人の”善意”に頼る前提のプロジェクト運用や、それを回避できるリーダーシップに頼り続けることは、決して理想的な組織モデルとは言えません。

大学内プロジェクトの予算配分やコミットメントは、限られた資金やリソースを如何に、効率的に使うかが課題です。適切な判断基準、合理的なロジック、長期ビジョン、そしてプロジェクトへの熱意が必要になりますが、これらをステークホルダーに伝え、支持を得るのは容易ではありません。特に、新規プロジェクトに対する資金の配分では、組織全体の理解とコミュニケーションが鍵となります。プロジェクトの性質によって予算配分に影響する要素は多岐にわたり、予算の出所によってプロジェクトのミッションや文脈が制限される場合もあります。

さらに、プロジェクトの承認や予算配分の決定が承認者のリテラシーに大きく左右されるため、その説得と理解が課題として挙げられます。承認者が新しいことに非積極的であったり、戦略性に乏しい場合、プロジェクトオーナーはその説得に多くの労力を割くことになります。

なぜiUDAOを今やる必要があるのか?/ポテンシャルとその未来

真のイノベーターを輩出し続ける組織になるためには、より主体性を活かす柔軟な仕組みと、より公共的な資産の活用、適切なガバナンス方法が必要です。本来の学校経営は、ビジネスとしても成立させ、本来の目的やビジョンとのバランスを保っていく必要があるとても難しい組織です。Bitcoinから、Ethereumをはじめとして積み上げられたブロックチェーンの分散的思想や、文明の新たな組織主体としてのDAOは、そのような学校経営、さらに既存の同窓会/OBOG組織のような組織を根本的に変えうるテクノロジーであり、それを活用した仕組みを構築することで、イノベーター達のビジョン、活動、プロジェクトを妨げない/エンパワーする仕組みを目指します。

iU発の卒業生が生まれる2024年春

そして、2024年3月、iUでは開学以来初めての卒業生が誕生します。1期生として入学した卒業生が中心となり、同窓会組織の設立に向けた本プロジェクトが立ち上げられました。しかし、これまで大学内での活動において、組織の課題にぶつかるプロジェクト運営が多かったため、そのようなアプローチでは理想的な同窓会組織を構築できないのではないかという懸念が生まれました。

また、iUの教授との意見交換の中で、既存の大学同窓会組織の運営に伴う難しさや、同窓会組織としてのガバナンスリスクなどの問題点が明らかになりました。実際に、既存の同窓会組織では、会計監査の不透明性、意思決定プロセスの閉鎖性、資金用途の開示不足などの課題は、iUの同窓会組織が構造的に直面する可能性のある課題として考えられます。

iUはプロジェクトファーストです。企業や地域、産業と”プロジェクト”を行うことで変化を恐れず革新を創造するイノベーターを育成します。それを根本的に支える仕組みづくりを目指します。

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